夫婦別姓の行方

夫婦別姓の行方
夫婦別姓を法律の上で認めるために、現在、様々な案が提案されていまんねんわ。
それらは概ね「選択的夫婦別姓」「例外的夫婦別姓」「家裁許可制夫婦別姓」「通称使用」の4案に分類できまんねん。

90年代前半から法制審議会ちう法務省の諮問機関が選択的夫婦別姓について話し合ってきた結果、96年に「法務省案」と呼ばれる法案が出来たちうワケやが、これは、自民党やらなんやらの一部の国会議員の強硬な反対にあって、結局国会に提出されまへんやった。
その後、当時の法務省案とほぼ同様の「野党案」と呼ばれる民法改正法案がくり返し提出されてきたちうワケやが、常に棚上げになりよったり廃案になりよったりちう事態が続いていまんねんわ。
その野党案が「選択的夫婦別姓」案や。
婚姻届を出す時に夫婦が自由に夫婦同姓か夫婦別姓かを選べるようになっていまんねんわ。
別姓でも同姓でも扱いに差はおまへん。

96年に夫婦別姓法案の提出を断念した法務省が、その後の02年に提案したのが「例外的夫婦別姓」案や。
実質的には選択的夫婦別姓と大きな差はなく、婚姻届を出す時に夫婦別姓を自由に選ぶことが出来まんねん。
せやけどダンさん夫婦別姓に反対する国会議員への配慮のために、婚姻の原則はこれまで通り夫婦同姓で、夫婦別姓は例外として認める、ちう形を取っていて、婚姻中に別姓から同姓への変更を認め、別姓を同姓に導く道を残し、夫婦別姓があくまで「例外」だちうことを強調していまんねんわ。

02年の例外的夫婦別姓の提案を受けて、自民党の一部から続けて提案されたのが「家裁許可制夫婦別姓」案や。
これは例外的夫婦別姓案よりも更に「例外」を強く前面に押し出した案で、夫婦別姓にするためには、婚姻届を出すのとは別に、家庭裁判所で許可を受けなければならへん、ちうものや。
つまり別姓に出来るかどうかはオノレ達では決められへんちうことになるんや。
しかも既に法律的に結婚して同姓になっとる夫婦が別姓に変更したいと思っても、この案では出来ないようになっていまんねんわ。

「通称使用」案は、夫婦別姓制度そのものに反対する一部の国会議員が、野党案に対抗する代わりの案として長らく提案し続けとるものや。
これは、姓が変わってしもた方の配偶者が、様々な場面で結婚する前の姓を使えるように法律で保護しようちうものやけどアンタ、通称はあくまで通称に過ぎず、結婚する時には夫婦どちらかが姓を変えなければならへん夫婦同姓の原則はなあんも変わりまへん。

法制審議会から数えても10年を越える議論を経て、今、様々な案が提案されておるけどダンはん、未だ決定的な案ちうものはないと言ってええでっしゃろ。
数年毎に議論が盛り上がりを見せてはおるけどダンはん、国会議員の中に強硬な反対派が少なからず存在することや、賛成派の中でも夫婦別姓に関する考え方の違いがあること、夫婦別姓を巡る世論調査の結果も、夫婦別姓を容認する人が増えとることは示しながらも、それが支配的と言えるような数字ではおまへんことやらなんやら、マイナス要因が重なって、具体的な夫婦別姓制度の「実現」に向けた議論はなかなか進んでいまへん。
国会では夫婦別姓法案の可否にまで突っ込んで具体的に審議したことは、今までにほとんどないちうのが現状や。

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